日本企業によるポーランド市場への新たな資本投資の展望

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スマートシティ及びインダストリー4.0向けのソリューション、ビジネスサポートサービス、エネルギーサービス及び医療品向けサービス、並びにeモビリティは、日本企業のポーランドへの新たな投資分野として注目されています。今回、ポーランド投資・貿易庁(PAIH)とKochański & Partnerzy法律事務所は、「日出ずる国」として知られる日本の投資家の皆様を対象に、ポーランドの投資における新たな分野についての報告書を作成しました。内容を以下にご紹介します。

日本は、アメリカとドイツに並び、主要な対ポーランド直接投資国の一つとしてあげられます。現在まで300社を超える日本企業がポーランドへ投資を行い、約4万人の雇用を創出しました。また、そのうちの1万7千人は、ポーランド投資・貿易庁(旧ポーランド情報・外国投資庁PAIiIZ)による支援を受けています。日本の投資は、主に自動車、食品、電子産業に集中していますが、近年、ポーランドのeモビリティ分野にも日本の企業が進出しています。

ポーランド投資・貿易庁とKochański & Partnerzy法律事務所は「Poland: land of rising opportunities 」と題された報告書に、日本の投資家にとって最も有望なポーランドの産業分野のリストをまとめました。このリストには、スマートシティ及びインダストリー4.0向けのソリューション、エネルギーサービス及び医療品向けのサービス、並びにeモビリティの分野が、新たな可能性のあるポーランド投資分野として挙げられています。

「日本人投資家は、10年前と比べ、技術的に進歩したポーランド投資プロジェクトに関わっています。ポーランドの市場は、とりわけ分野別のイノベーションレベルの向上や収益の増加がヨーロッパの他国の水準値よりも上回り、ダイナミックなビジネス環境によって支えられていることが魅力の一つです。またポーランドの投資誘致政策は、投資家の期待に沿う政策であるとして日本人投資家の間で高く評価されています。ポーランドは、先進国の中でも研究開発活動を対象とする軽減税率が最も高い国でもあります。さらに、経済特別区の優遇措置は、ポーランド全国を対象に実施されています。日本の新たな投資企業が、自動車産業や食品作業などの既存の投資分野のみならず、ポーランドが重要な競争市場として注目されているスマートシティ、eモビリティ、BSSなどの新しい分野にも進出することを願っています。」ポーランド投資・貿易庁、副長、クシストフ・センゲル(Krzysztof Senger)談

ポーランドは近代的なビジネスサポートサービスの地域ネットワーク中枢地点であり、現在首都圏にある約1200のSSC/BPOセンターでは約30万人のスタッフが働いています。また、ポーランドは、優秀な技術者の人材に恵まれ、職業倫理が徹底しているため、このような投資に好適な国であると言われています。富士通のグローバルデリバリーセンターでは上記の要因を重視し、ポーランドで1万3千人の従業員を雇用しました。

また、クラクフ、ワルシャワ、ヴロツワフなどのポーランドの大都市はビジネスサポートシステム(BSS)の好適地として挙げられていますが、ポーランド全土にある中規模の学術都市も成長しつつあります。

ポーランドは日本企業の進出先として近年ますます重要視されており、中でもeモビリティは日本人投資家が最も注目している新たな投資分野です。ここ数ヶ月間に外資系企業がポーランドに投資を行った結果、現在ポーランドでは、ヨーロッパ規模の優れたエコシステムが企業間で発展しています。

ポーランドにおけるeモビリティの分野の発展の要因として考えられるのは、ポーランドがヨーロッパの自動車産業にとって重要な位置にあること、また「成熟した」ビジネスエコシステム、ポーランドのビジネス関連機関、優れた高等教育などです。また、ポーランドにある効率的なネットワークにより、研究開発の発展も期待されています。報告書には日本企業の投資が、ポーランドの既存の自動車産業の発展に多大に貢献したことが書かれています。オドラ川とヴィスワ川間の地域で行われた投資全体の半分は自動車産業部門です。ポーランドへの投資の拡充(トヨタなど)や、新規企業の投資プロジェクト(三井ハイテックなど)が自動車産業への投資の例としてあげられます。

「日本企業は、ポーランド経済の技術的進歩に多大な貢献をしてきました。製造工場やサービスセンターの立ち上げにより、日本企業は西ヨーロッパのエンドカスタマーへの距離を縮め、グローバルブランドのサプライチェーンにおけるシェアの拡大を実現しました。昨年ポーランド議会で可決された投資支援法と、日本とEU間の経済連携協定の発行により、投資協力の新たな可能性が生まれました。本報告書では、医薬品、エネルギー関係など、日本企業にとって最も先進的な投資プロジェクトを提案しました。」Kochański & Partners、マネージングパードナー、ピョートル・コハンスキ(Piotr Kochański)談

エネルギー効率の改善はポーランド経済の多くの分野に関連し、エネルギーパフォーマンス契約で投資の実現を図ることができます。巨大投資の可能性がある分野は、エネルギー産業、特に再生可能エネルギーだと予測されています。

PAIHとK&Pの専門家たちは、今後ポーランドが技術先進国の経済圏への距離を短期間で縮めるであろうと予測しています。ヨーロッパのインダストリー4.0の実現、銀行業におけるフィンテック分野、電気通信、eヘルス、eコマースの成長レベルについて、数多くの研究開発センターはポーランドの重要性を高く評価しています。4月に開催された世界最大の産業見本市であるハノーバーメッセ2019では、ポーランド首都圏から来場した20人のイノベーター達が、インダストリー4.0用の人工知能技術についてのプレゼンテーションを行い、契約獲得に奮闘しました。

日本企業にとって製薬業界は大きな可能性を秘めた分野です。ポーランドの医薬品の市場価値は380億ズオティ(約100億ドル)にのぼります。医薬品産業は、ポーランド経済において急激に発展している分野の一つです。優れた人材と金融業界の支援により、前年比で5%の成長を見せています。

PAIH i Kochański & Partnerzyの報告書は、投資の可能性があるセクター分析の他、ポーランドのマクロ経済情勢、税法、M&A市場、投資に好適な要因である交通インフラの改善などを紹介しています。また、日本人投資家や投資支援機関などのコメントも掲載されています。

「Poland: land of rising opportunities」は、2019年4月17日にPAIH日本事務所が東京で主催する投資セミナーで紹介される予定です。

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[情報源: PAIH S.A.]

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